解決事例

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2016.08.15更新

「資産形成をしませんか」「必ず儲かります」「高利率、高利回りです」「元本は保証され安全です」「リスクはほとんどありません」など、つい目が行ってしまい、聞き入ってしまう魅力的な誘い文句により、金融商品の取引その他様々な投資を勧誘され、これに乗せられて金銭を投じ、多額の損失を被ってしまうという事態は、以前からありました。
金銭を投じた先が誘い文句に反して実は大きなリスクを伴うものであったり、さらには、金融商品や取引などの実体がそもそも存在せず、最初から金銭を騙し取ることを目的とする、より性質の悪いものもあります。
近時は、経済情勢がなかなか好転しないことや低金利、将来の年金への不安などを背景とし、また業者の側もこれらにかこつけて勧誘を行い、この手の被害はなかなか減少しないようです。
私は経済の専門家ではありませんが、必ず儲かるとか、リスクがまったくないということはあり得ないと思います。投資は必ずリスクが伴うものであり、儲けが大きければリスクも大きくなるのであって、安易に儲けようと考えることは禁物です。
ご覧いただいている皆さんに注意を喚起するため、最近私が関わった事例を、ご相談者本人の承諾を得て紹介します。いずれも、最初から金銭を騙し取る目的の、より性質の悪いものであったと思われる事例です。

・ アゼルバイジャン国際銀行の定期預金

株式会社アゼルバイジャン・ジャパンなる会社が、最大年利20%の高金利を謳い文句に、アゼルバイジャン国際銀行の定期預金への預け入れを勧誘していた事案。同社がアゼルバイジャン国際銀行の日本における窓口となると称し、同社の日本の銀行の口座に金銭を振り込ませていた。


しかし、当職が相談を受けたときは、すでに登記上の同社の本店所在地であるビルの一室はもぬけの殻となっていた。登記上の同社の代表者は、多額の借金を抱えていたために実印と印鑑証明書を冒用され、自身が代表者として登記されていることすら知らなかったとのことであった。同社の設立登記には、休眠会社を転売するなどの目的で虚偽の登記を繰り返していたと思われる株式会社健友社が関与していた。
その後も同社のホームページが残存していたが、現在は閉鎖された。
なお、アゼルバイジャン国際銀行なる銀行や高率の定期預金が実在するのか否かも明らかでない。

・ 倒産しかけている会社の社債の引受

市場の拡大が見込まれる分野である太陽光発電に関する業務を行っているため、将来収益が増大し、高率の利息とともに償還されるとの謳い文句でA社の社債の引受を勧誘していた事案。

ところが、実はA社は、ご相談者が同社の社債を引受けた時点ですでに経営が悪化し、社会保険料を滞納する状況にあったという上記謳い文句とは正反対の事実が判明し、当職が相談を受けた後しばらくして、A社は2回目の手形の不渡りを出して事実上倒産した。
そもそも、大企業と異なり知名度が低い中小企業が発行する社債は、引受手を確保するのが困難であるから、会社の縁故者、関係者などから資金を調達することを目的とするのが一般である。現に、中小企業には、社債の引受手を確保するための営業、勧誘活動に時間と労力をかける余裕はないことが多いと思われる。ところが、ご相談者は、A社とは縁もゆかりもなく、突然電話があって勧誘を受け、その後も度々電話がかかり、訪問を受け、さらなる社債の引受を勧誘されたとのことであった。その他当職が見聞きしたところからすると、ブローカーの類の連中が関与し、同社の社債引受の勧誘を一手に行っていたことが考えられる。

投稿者: 松田法律事務所

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